「地(知)の拠点整備事業」 ふくしま未来学 平成26年度シンポジウム

地域における学校現場と大学の連携による人づくりの可能性(3)

パネルディスカション「福島における学校現場と大学の連携」(3)

すべてのパネラーの発表後、パネリストが自由に意見交換を行った。

 

武内氏からは「教育とは」と前置きして

1.イジケーション(引き出す)に立ち戻るべき

2.レジティエンス(復元力)が必要と感想をのべた。

1.には子供たちの能力や可能性を「引き出す」必要を、

2.には、今の教育が「失敗させない教育」になっていることへの危機感をあげている。

 

武内氏の言葉を受けて、遠藤氏が幼稚園教諭をしていた頃、

子供たちに「失敗してもいいのよ」といつも言っていた自身の経験から

子供時代にたくさん失敗して、失敗から学ぶ経験値の大切さを話した。

 

「子供未来会議」や「ふたばカフェ」にも参加していた井上氏は

「子どもは後ろ向きではいられない。子どもには未来しかない」と意見をのべた。

 

そもそも、このシンポジウムは、福島県における教育機関のあるべき姿を論議したものだった。

会場では震災後、ボランティアとして参加した、福島大学の学生からも意見がのべられた。


それらの総括も含め、震災後から福島県に関わり続けた荒井氏は、

福島大学学生の力を褒め称え、自身が大学1年のときに起きた

「阪神大震災」のボランティア経験を紹介。

学生時代の経験が社会に出たときに生きると話した。

 

また会場からは浪江町の教育関係者の発言もあり、

会場内は震災後、それぞれの立場で子供たちの教育に関わった人たちならではの、

同窓会のような温かな雰囲気に包まれた。